居待月

ちぎれた雲の すきまから
蒼くこぼれる 月の影
指をかざせば ひとすじの
望(ゆめ)が身体を 熱くする
まだですか まだですか......逢いたいあなた
今宵の月は 今宵の月は 居待月

たわむれですか 約束は
ひと夜 逢瀬の しのび宿
髪をほどいて 結いなおし
時間(とき)が しんしん過ぎてゆく
秘めやかに 秘めやかに......姿を変える
今宵の月は 今宵の月は 居待月

竹の葉ゆらし 風が吹く
恋はおぼろに 隠れがち
ひとり夜空に 昇れたら
あなた 恨まず すみましょう
もう一度 もう一度......抱いてください
今宵の月は 今宵の月は 居待月
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