花ごころ

短い生命(いのち)と 知りつつ花は
色も褪(あ)せずに 咲いて散る
人と生まれた 私にも
生きる希望(のぞみ)を 一輪の
花が教えて くれました

世間に背を向け 嫌われながら
生きた私は 恥ずかしい
見知らぬ他人(たにん)の 優しさに
自分のおろかさ 知りました
せめて咲きたい 路地裏で

倖せ欲しがる 訳ではないが
夢も知らない 私です
愛する欠片(かけら)が ある街で
ほほ笑む明日に 回り逢い
春の陽ざしに 浸(ひと)りたい
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