千年の花

白萩(しらはぎ)こぼれる 池の月影(つき)
寝屋の窓辺で 見るふたり
闇夜の恋です この恋は
燃えても 燃えても 燃え上がる
それでも結べぬ 赤い糸
いっそ桃源郷(とおく)へ 連れてって…
もう惜しむもの もう何もない
咲いて千年 花になる

裏木戸たたいて 虎落笛(もがりぶえ)
罪な逢瀬に 水をさす
寝乱れ 黒髪 伽羅(きゃら)の香
泣いても 泣いても 泣きやまぬ
女の命に 宿る夜叉(やしゃ)
早く桃源郷(とおく)へ 連れてって…
もう帰れない もう この岸辺(きし)へ
咲いて千年 花になる

もう惜しむもの もう何もない
咲いて千年 花になる
×