初恋の淡路島

明石通いの 船の灯が
波間にゆれて 消えてゆく
髪を乱して泣きながら
名を呼ぶひとに いつ逢える
あゝ初恋の 初恋の淡路島

うるむなみだで もう見えぬ
いとし やさしい あの顔が
ほんに短い旅なのに
汽笛ひとつで 離される
あゝ初恋の 初恋の淡路島

千鳥なくのが 淋しいと
泣いた州本の 月の宿
ほそい撫で肩だきながら
噛んだ小指が ふるえてた
あゝ初恋の 初恋の淡路島
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