空欄

心なんて本当は何処にも無く
全部幻想なら良かったのにな
それなら傷付いたことさえも
ただの勘違いだと笑えるかな

喜びや温かさは忘れるのに
失敗や痛みだけがずっと残ってる
あなたがくれた優しい言葉だけを
本当はずっと 信じていたいのに

心の形の空欄が
いつも埋まらずに泣いている
それでも僕らは寄り添って言葉を吐く
その冷たくなった掌を
暖めたいと願うこと
この気持ちは何て言えばいいんだろう

誰かの笑顔を見かける度
上手く笑えない自分を知る
「楽しい」も「嬉しい」も苦手なんだよ
失くしてしまえば悲しいだけだから

一人で生きて行くほど強くも無く
なのに触れるのが怖くて立ち尽くしてる
あなたの視線や仕草 その気持ちを
本当はちゃんと受け止めてたいのに

心の形の空欄が
いつも埋まらずに泣いている
それでも僕らは空しくて傷つけ合う
その夜に怯える両の目が
朝日に安らぎますように
この気持ちは何て言えばいいんだろう

上手に触れ合えない
そんなのどうでもいいよ
沢山傷つけてさ
ようやく互いの形が解って
優しくなれたならいいな

あなたの笑顔を見る度に
胸が痛いほど眩しいよ
この空欄に入る言葉を答えて
「 」

心の形の空欄が
いつも埋まらずに泣いている
それでも僕らは寄り添って言葉を吐く
ずっと見えもしないし触れない
でも あるような気がするよ
この気持ちにどうか名前を付けて
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