ひらがな

書き順を間違えた文字みたく
あべこべな順番で
この物語が幕明けたことは
墓場まで持っていこう

Weezerの青盤を聴かせても
ピンと来てない顔が
何故だか無性に胸を締め付けて
この人だと思えた

幸せなのかも忘れるくらい
足りた暮らしの中で
歳をとる君の瞳を見つめていたいよ

誰にも涙 見せないように
強く閉じた心が
君に名前を呼ばれるたび
ひらがなみたいになる

明日もし僕が死んだとしても
生きることやめないで
後ろめたさとか
遠慮はいいから
思いきり恋をしてね

同じ感じ方か なんて別に
たいした問題じゃない
大事なものはいつもフォトグラフの中で

怖いものなど何もないと
思って生きてきたのに
君と心が重なるたび
少しだけ怖くなる

五十音図の最初の二文字
かろうじて わかり始めた
この気持ちは生まれつき持った
動物の本能とかではないと思う

誰にも涙 見せないように
強く閉じた心が
君に名前を呼ばれるたび
ひらがなみたいになる

らららららら
君に名前を呼ばれるたび
ひらがなみたいになる
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