三陸挽歌

雪になるよと 海猫が
ひと声鳴いて 巣に帰る
三陸沖を 漁船(ふね)が行く
命を見送る 女(ひと)がいる
ザンザザザン ザンザザザン
強い絆を 見ているようで
ザンザザザン ザンザザザン 私はひとり…
涙が流れて 波に砕け散る

うねる海原 染めぬいて
夕陽が沈む 北みなと
漁場の無事を 祈りつつ
命を待ってる 女(ひと)がいる
ザンザザザン ザンザザザン
愛の深さが 心に刺さる
ザンザザザン ザンザザザン もう帰れない…
あの日のあなたの 胸の港には

ザンザザザン ザンザザザン
波の向こうに 明日(あした)を探す
ザンザザザン ザンザザザン 私はひとり…
涙と過去(きのう)は 海に捨てて行く
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