ライア

疑うことでしか
きっと信じられなかった
望まれたその世界と
ズレ始めるふたりのライア

それでも 辻褄を合わせて
不意に悟られないように
その手ですら信じられずに
縛り付けてしまいたい

繰り返すあやとりで 間違いを手繰るだけ
寂しさを縫い合わす糸先が 首筋に絡みつく

ライア どんな嘘ついて 今生きているの
ライア 最初からすべて 本当のことなんて何もないや
手元に余る毛糸の虚しさは どうしたらいいの
ねえ どうしてさ こんなに痛いの

君がくれたものどれも
君がいなきゃそのどれも
呪いみたいに私を縛っていくんだ
嘘吐いたところで 騙す人ももういない

ライア 君なんてどこか 行っちゃえばいいんだ
ライア 心にもない言葉が 漏れ出す私もライア
手元に余る毛糸の虚しさは どうしたらいいの
心は君を探すの

何もかも失くしてよかった
知らなきゃよかった
そうやって いつだって
嘘吐いていればいいよ
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