カケル

僕はどうしようもない奴で
大事なことをいつも失って気づくのさ
例えば冬の新しい朝の匂いを
探してみたりなんかして
春になったのに

僕はもう忘れてしまって
思えばそんな日々を繰り返し生きている
それでも 自分らしく人にはやさしく
写真の中で笑ってる
いつもの声がする

今を生きているって意味を
過ぎ去ってった日々を
ひとり歩き考えては
石ころを蹴っ飛ばした
ありがとう さよなら
こっそり声に出してみても
僕だけ置き去りにして
言葉だけが消えてった 青い空

僕はいつも照れくさくなって
大事なことをいつも伝えられずにいたのさ
例えば夏のひまわりオレンジときいろの
まぶしくて少しだけ苦い
いちばんやさしい色

僕はもう眠ってしまって
今夜と朝の隙間の
真ん中で漂ってる
それでも当たり前に明日はやってきて
容赦なくいつも通りの
日常に放り出されるさ

人を愛してくって意味を
愛されるって意味を
ひとり歩き考えては石ころにつまづいたんだ

夢からさめたら もう涙は渇いてるだろう
哀しみを置き去りにして
なるべく早く走ったんだ
ありがとう さよなら
もう二度と会えないんだね
遠くからも見えるように
何度でも手を振った 青い空
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