舞い散るうた

「わざと、ふみ、もうし、まいらせそうろう
さてさて いちじつより もうしそうろう あか、
あすは いと おんもうしそうろうて、
すきたまはるべく そうろう。」

「四十年前少壮時
功名聊復自私期
老来不識干戈事
只把春風桃李巵」

嗚呼…
嗚呼…

「ほの見れば 夫れとも分けて 別れにし
いる方いづこ 三日月の影」

「追啓、仙台の諸白一樽進ぜ候、不宣。
唯今、御名代として碧堂来駕有る可きの由、御念入り、別して辱く候。
一折、一樽、並びに三種、是れまた祝着に存じ候」

「花や花 それとも飽かぬ ながめして
ながき日影も ゆふ暮の空」

「暮わかぬ 月になる夜の 道すがら」

嗚呼…
嗚呼…

「今日の雪、珍しく存じ候。定めて詩歌とも、御作分有るべく候。
狂歌一首、進じ候。誠に腰折れとやらん。
手足共に折れ候と存じ、さてさて呵々大笑に候。」

「わざと、ふみ、もうし、まいらせそうろう
さてさて いちじつより もうしそうろう あか、
あすは いと おんもうしそうろうて、
すきたまはるべく そうろう。」

嗚呼…
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