Endroll

一斉に明かりが消えて
思い出して
声に出して
動けなくなっているだけ

一ミリも伝わらないまま
吹き替えしていた台詞は
忘れたくないことばかり

巻き戻して
繰り返して
跡になって
気付く埃
いつになっても
始まらない
終わりだったら
もういいよ

だけどちょっと
肩を貸して
置き去りにした
そのナイフで
突き刺して

まだ
夢の途中で
僕らは探してた
廻る世界が
覚えてる傷を
生きていたいと
強く想うことだけ
戻らない
明日を選んでいる

一斉に明かりが消えて
思い出して
嫌になって
解けなくなっているだけ

だってもう
あの頃は絶対に
なんてそう
この声は鮮明に
カット
じゃああの演技
何回目
ここに在るように

巻き戻して
繰り返して
後になって
気付く残り
いつになっても構わない
その言葉だけだった
だけどちょっと
肩を貸して
置き去りにした
夜の事 想ってた

白く残る毎日に
揺れるひとひらの雪の花
ゆらゆらと伸びていった
その姿
消えないまま

まだ
夢の途中で
僕らは探してた
廻る世界が
覚えてる傷を
生きていたいと
強く想うことだけ
戻らない明日を選んで

もう少しだけ
最後の幕が降りる
僕らを照らす
滲んだエンドロール
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