プラトニック

銀色の夕凪に カモメが飛ぶわ
港には哀し気な 船が似合う
人は孤独だと 知ったのはいつ?
どんなに求めても 束の間と
言い聞かせても 愛してる
淋(さび)しいあなたを
何も言わないで
燃えるのが こわい
プラトニックでいましょうね

くちびるを重ねれば 寒い身体に
あたたかい恋の火が 灯るけれど
すべて脱ぎ捨てる 勇気がないわ
心が 裸にはなれないの
バーボン二杯 酔いながら
時計をふと見る
恋が始まれば
終わるのが こわい
プラトニックでいましょうね

~いつも人生は さりげなく終わる
短編小説 みたいなもの~
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