午前0時の近景

走るでもなく歩くでもなく生き伸びて
じっとすることができず椅子に浅く腰かけ
やり遂げられなかったことを 今日も忙しさのせいにして
夜と朝の隙間にこの身を寄せる

正しいと信じていたことが怪しくて
寄りかかっていたものがグラグラグラついて
自分以外の人の言葉が すべて正しく感じられて
今日と明日の間でこの身を焦がす

ああ 風に吹かれ 雨に打たれ 今日の日が滲(にじ)んでゆくよ
でも 信じている 明日の朝日の方が 今日よりも眩しいことを

近頃なんだかすっかり涙もろく 悲しくも嬉しくもないのに涙が落ちる
やり残したまま今日の日が 毎日明日へ繰り越される
小さな舌打ちをひとつふたつ残して

ああ 波に揉まれ 雪に埋もれ 今日の日が擦(かす)れてゆくよ
でも 信じている 僕らを乗せた船が 未来を探していることを

ああ 風に吹かれ 雨に打たれ 今日の日が滲(にじ)んでゆくよ
でも 信じている 明日の朝日の方が 今日よりも眩しいことを

信じている 僕らを乗せた船が 未来へ向かっていることを
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