下田の椿

いっそこのまま 死にたいと
そっと思った 夜でした
雨がしとしと 下田の道に
赤い椿が 雨ん中
お帰(かえ)りやんせ 帰(かえ)りゃんせ
さみしい女が 呼んでます

胸で小鈴が 鳴りました
ひとつチリンと 恋でした
船が出て行く 下田の港
乙女椿は 船を見る
お帰(かえ)りやんせ 帰(かえ)りゃんせ
夢でもいいから 会いにきて

きっと帰って 来る人と
そんな気がした 秋でした
春がゆらゆら 下田の岬
散った椿が 春に舞う
お帰(かえ)りやんせ 帰(かえ)りゃんせ
あなたを待ってる 女(ひと)がいる
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