宵待草

あなたの好きな宵待草
押し花にして しまっています
いつかあなたがかんだ花びら
私もそっとかんで
あなたの 外套につつまれながら
なぜか淋しくて
小さな声で そして言ったわね
私の指もかんでと

あなたがかんだ指先が
今夜はキリキリ痛みます
酔ってもいいよともたせてくれた
琥珀色のグラス
あの時は肩にもたれて飲んだのに
今は一人酒
あなたはどこよ
あなたはどこよ
私に肩をかしてよ

グラスの中に浮かんでいる
私は一人ぼっち
あなたがいない
あなたがいない
私は ここに いるのに
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