斜陽

頬色に茜さす日は柔らかに
爆ぜた斜陽に僕らは目も開かぬまま

悲しくってしようがないんだ
お日様で手が濡れた
眩しくって仕方がないし
途方に暮れた帰り、

落ちて行くように茜が差したから

もう少しで
僕は僕を一つは愛せたのに
斜陽に気付けば目も開かぬまま
静かな夕凪の中

悲しくってしようがないんだ
お日様に手が触れた
とろとろと燃えるみたいに
指先ばかり焦げた

高く成った葡萄みたいだ
届かないからやめて
僕は恋をしたんだろうか
あのお日様のように、
落ちていくのに理由もないのならもう

頬色に茜さす日は柔らかに
爆ぜた斜陽も僕らの道をただ照らすのなら

もう少しで僕は僕を一つは愛せるのに
斜陽にはにかむ貴方が見えた
静かな夕凪の中
僕らは目も開かぬまま
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