ふしあな

埋まらないままの穴を
蓋しないままに 日々を流れて
気付かないふりで笑い
それでいいのさと たかを括って

たまらない敗北の背中に
舞い降りた 見知らぬ赤い鳥

ねえ どこに飛んでいったの
ねえ どこめがけていったの
見当もつかない俺はふしあな

さっきまでここにいたよね
さっきまで目を輝かせ
愛を乞うていたはずのあの子は
何処だろう

埋まらないままの穴に
まるでぴたりと はまるかたちさ
語らないでも伝わる
そんな事が現実に あったのさ

求めてた楽園の扉を
開いたら すべてもぬけの殻
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