男のみれん

港しぐれが 降る夜は
遠いお前の横顔
泣き顔思い出す
涙ぐらしを させたね
俺のわがまま 身勝手さ
夜更け寂しい こんな夜は
酒に詫びてる 男のみれん

北のはずれの 港町
頬を切るよな冷たい
凍てつく風が吹く
ひとり泣きして いないか
うすいお前の その肩を
抱いてやりたい こんな夜は
酒の苦さは 男のみれん

手書き便箋 ひと文字も
残せないまま 北行き
列車に飛び乗った
すがるお前の その目が
今も心を 離れない
港灯りが しみる夜は
酒に詫びてる 男のみれん
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