赤い水門

冷たい風に 揺られながら
ゆっくり訪れる季節を感じて
喧騒に紛れた せせらぎ確かめ
石畳の橋の上 空を見上げる
水鏡が映す 宿場の街は
昭和平成の名残色が
残り続ける

歩いてきたこの道
遥か遠く繋がる故郷
この街で暮らし
誰かを愛し
手を繋いで歩み続ける旅路
赤水門は今日も
ゆっくりと黄昏に染まる
いくつもの時代超えても
やわらかな風に抱かれて

水面に浮かぶ 一羽の小鴨
風に身をゆだね時を過ごす
人生時には遠回りするけど
いつかは辿り着く場所があるから
水鏡が映す 荒川の花達は
平成から令和に変わっても
咲き続ける

歩いてきたこの道
いつまでも繋がる故郷
あの街で笑い
涙を零し
温もり胸に抱いてきたこの旅路
あの空は今日も
優しく黄昏に染まる
いくつもの時代超えても
変わらない笑顔のままで

赤水門は今日も
ゆっくりと黄昏に染まる
今そっと目を閉じたまま
遥かな愛に包まれる
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