女ひとりの日本海

人はほんとに 悲しくなると
涙ひとつぶ こぼれない
誰が言ったか 知らないけれど
それはほんとね しみじみわかる
窓の向こうは 日本海
なんて寂しい あゝ 海の色

七尾駅から ひとすじ北へ
和倉笠師保 能登鹿島
いくら悔いても 戻れやしない
愛し合ってた あの日にはもう
女ひとりの 日本海
波をかすめて あゝ 飛ぶかもめ

雪を呼びそな 鈍色の空
胸にせつない 虎落笛
持ってうまれた さだめの他に
ひとつ願いが 叶うとしたら
海よ荒海 日本海
巡り会わせて あゝ もう一度
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