心そこにあれど

名前も知らない 花はゆれ
名も無き鳥は 空高く
何に惹かれし 旅人は
語ることも無く 消えてゆく

灰色に流れる かすかな歌声

風は唄い 川はたゆたう
山をすべり 田畑をかける
望めば遠い記憶

遠くのふるさと 思い馳せ
さみしい心に 耳澄ます
ひと夜の儚い 夢ならば
届くことのない いにしえの

遥かな光さえ 愛おしくなるもの

人は流れ 人にでやう
人は流れ 人と別れる
心はそこにあれど

人は生きて 命漂う
人は生きる ひとときの影
心はそこにあれど

思えば遠い記憶
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