あのひと

最後の涙を こぼすように 雨粒きらり落ちたわ
雨に洗われた 知らない街 ひとりで歩いてゆく

自分の肩を 自分で抱いている
人に見せない 心細さを抱いてる

もしもすぐそばに あのひとがいたら
どんな風景も しあわせに見える
あのひとがいたなら

泣き疲れたあと 笑うように 陽射しが揺れてまぶしい
楽しそうな人 過ぎる歩道 わたしの影は濃くて

こんな気持ちは 誰にも話さない
もっとさびしい 静けさになる 気がする

もしも今ここに あのひとがいたら
きっとわかるよと 受け止めてくれる

もしもすぐそばに あのひとがいたら
どんな風景も しあわせに見える
それだけで いいのに
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