春火燎原

この胎の奥の奥で
いつもないているのは誰
名前もなくかたちもなく
獣のようにのたうちまわる

朝がくれば滅びを唱え
夜には虚無を突きつける
生と死の間にある
マグマの海をたぎらせて

地上じゃ使えない羽だけを持っている
聖なる列にもぼくの番号はないけれど
炎に呑まれて溺れ続けるぼくを
憐れんだやつを端から殺してやる

きみがくちづけて与えた酸素のかけらで
ここに在る火は永遠に消えないままだ
凍えながら燃え迅る身体だけがつんのめって
先へ 先へ 翔けていく夜

天界が堕ちる

Blinking here

死にたいと思うのはなぜ
生きたいと思うのはなぜ

壊して溶かして解き放つ
光連なって青になる
抗って抗って抗ってまたたく

ほどけた大気を吸っては吐いてを繰り返す
凍てついて灼ける肺のうろで響く声が
止まってはならないとぼくを引きずっていく
いつか弾けて尽き果てるそのときに向かって

熱源のありかはわからないままそれでも
ここに在る火をたしかに抱いている
融合し変容する魂は螺旋
青く燃えてどこまでも辿る

Blinking here

死にたいと思うのは
生きたいと思うのは

壊して溶かして解き放つ
光連なって青になる
抗って抗ってまたたく

死にたいと思うのはなぜ
生きたいと思うのはなぜ

死ねと叫ぶのは誰
生きろと叫ぶのは誰
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