手紙の塔

書いても書いても あぁ
足りなかった 日々の紙幅(しふく)

泣いても泣いても あぁ
渇いていた 胸の砂漠

私 私 ふたり
違う 形
いつもあなたに追いつけない記憶
辿る

未だあなたに伝えられない
書いたきりで送れずじまい
重ねてきた手紙の塔を見上げ

狭い世界にいた頃は
見えない地平の果て

できないことばかりで
どこにも行けない気がしていた

私 私 ふたり
同じ 思い
あれは憧れという感情でしょう
きっと

今はあなたに伝えられる
言わなくていいこともわかる
重ねてきた手紙の塔の上で

今はあなたに伝えられる
言わなくていいこともわかる
重ねてきた手紙の塔を 出れば

今は素直に好きと言える
言葉の脆さだって知ってる
だからあなたと手を繋ぎたい
抜け出そう 心の外へ
重ねてきた手紙の塔を
抜け出そう 遠く 遠く
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