湯涌恋灯り

障子開ければ 外は細雪
寒くないのと ショールを肩に
かけるお前の横顔が
涙に濡れて 夜が更ける
湯涌の宿に 恋灯り

影笛流れる 北陸(きた)のかくれ里
これも運命(さだめ)と ふるえるお前
そっと抱きしめ見る夢は
儚く消えて 浅野川
湯涌の宿の 恋灯り

明日の別れを きざむ砂時計
送らないでと か細いうなじ
赤い椿の石畳
夢二の描く 絵のような
湯涌の宿は 恋灯り
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