街に溶けて

街をさまよって
あなたの待つ場所へ
時が止まったら
連れて行って そこへ

2つの影が重なり合っていても
あなたの手には触れられずにいる
歩き疲れてそっと目を閉じた
僕を呼ぶ声さえ街に溶けて

夢の続きには
あなたはもういない
月が瞬いて
夜はまだ続く

降り出す雨が歌う恋の歌
ガラスの窓を流れ落ちていく
淡い色した絵の具の記憶は
濡れた風の中で街に溶けて

街をさまよって
あなたの待つ場所へ
明日が近づいて
光が差すまどろみ

表通りに透明な朝が
音も立てずに流れ込んでくる
うまく見えない起き抜けの景色
つめたいアスファルトの街に溶けて
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