かつては少年少女

誰かの言った心ない言葉に
心を当てはめてしまう僕らだ
いつかは忘れるだろうと思っていたのに
今夜もまた眠れそうにない

大人になるとは
如何程の所業かと思えば
これ程までに呆気ない
くだらぬものだったとは

さよならを言うのはこの街だけでいい
僕らは強くなくていい
涙を飲むことを大人とは言わない
それなら僕は子供でいい
否定する彼等もここから抜け出す僕も
かつては少年少女

この街が壊れてしまってからのこと
預言者が電波上で踊るよ今夜も
首を垂れることが正しいと謳っている
そうならば僕はもう救われているはず

現実を見るとは
如何程の難儀かと思えば
誰一人とて出来てない
空想でできてる世界

弱さをひけらかすのはもう聞きたくない
君はそれほど弱くない
正しさに負けるほど君は正しくない
ましてやそんなものはない
泣き叫ぶ彼等もそれを聞き流す僕も
かつては少年少女

僕ら同じ穴の狢さ
最後にはまた穴に帰る
それでもまた人を傷つける
性懲り無く この街のために

僕が生きるために誰かが死んでくのは
本当に耐えられない
誰かを蹴落として生きなきゃいけないなら
こんな居場所はいらない

さよならを言うのはこの街だけでいい
僕らは強くなくていい
涙を流すのは君の前だけでいい
それだけが強さでもいい
彼等も僕らも街で死んでゆく日々も
かつては少年少女

僕がまだ生きるために
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