酔い雀

匂いだけでも 酔ったのに
別れて知った 酒の味
肌寂しさに 止まり木で
今夜もひとり 酔い雀
ああ 帰りたくない
あなたの居ない あの部屋は

壁の短冊 品書きは
あなたの好きな ものばかり
男の夢を あれこれと
聞かせてくれた 差し向い
ああ 帰りたくない
ひとりにゃ広い あの部屋は

店が暖簾を 仕舞い込む
合図はいつも 終電車
木枯らし走る こんな夜は
添い寝が恋し 酔い雀
ああ 帰りたくない
明かりも寒い あの部屋は
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