lavender

綿毛(わたげ)が空にさまよっていく
季節外れの旅立ちが君に似ていた
慣れない靴の紐が解け
座り込んだ僕を置いて何処へいくの

「いかないでよ」なんて背中を引っ張っても
不機嫌そうな雲に、跳ね返された
気まぐれに咲いて、静かに崩れていく
見えなくなったら尚更、香り出す

ラべンダー纏った君は綺麗だ
汚れたって笑ってた、僕らが嘘みたいだ
カレンダー捲った 捲っても残った
ため息も一緒に連れてって
夏、告げる香りのラべンダー

「ここで待ってる。ずっと待ってる。」
気づかないふりした 君の声が
頭を巡ってる、心を犯していく
“ずっと”なんて“いつも”なんて夕焼けに燃えちまえ

ラべンダー色した空が綺麗だ
泣けない僕はやっぱり壊れているのかな
痛いな、憎いな、さよならも言わせないから
終われない。もう一度をまだ願っちゃうのさ

ラべンダー纏った君が嫌いだ
汚れたって笑ってた、僕らに嘘をつかせないで
カレンダー捲った 捲っても残ってくれよ
今更、待ってしまう
僕も一緒に連れてって
君、告げる香りはラべンダー
×