はじまりを知る

白昼夢みてた てかそこにいた
頼りない寝息を側で聞いた
しばらく寝てた 起きた 境目に居た
いまだ気づいてないだろう
声は響いた
抱きしめるのも憚られる前提
緊張と連れ立ってる 道あるく経験
お前はいま 乳白色 匂う生命
街の解釈 変わる 雲つむぐ 晴天
東京の空にビル 伸びる
新しい瞳 横顔 起きる
けどまたすぐ寝ちゃう
そして忘れるから
気分の断片たち集め綴じる

笑って泣きな 確かめなきゃ
見つめてるさ いま話した
言葉になったら忘れるな
街の音が近く聞こえた
おまえの声が

予想できてなかった 何一つ
だいたい忘れちゃうけどする記憶
目の前から消えて過去を偲ぶか
だからとってる記録
鼓膜まで届くような風が吹いた
おまえの頬と髪 揺れ 羽が浮いた
水たまりポチャン 小石を一緒に蹴って歩いた
波紋を残して手繋いだらすぐ着いた
止まって漠然と感じた気配
初めが重なり象った世界
別に望んではいない 大それた願い
言葉になる前の声を ただ
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