春うらら

「やさしい? アイツは だけど きみを 連れ出してはくれないよ」
ねじれたあいの言葉で頑固なハートをきゅっとする
「だって ぼくならさ ぼくならさ JETの自転車で
海の町へ 涙の外へ きみを連れだすよ」

後ろに乗って、いつものヘタな歌を聴かせてよ
「わらうくせに」ってふくれるけど
そのたび違うからスキなのよ
ねえ 不思議だよ 不思議だよ きみの細い声は
まるで石を刻むような強さで 胸に残るから

風を切る 目を閉じれば 青い空のつづき
坂を越え 強くなってく心が ふっと柔らかくなる

かわいい台詞ひとつで ひょっこり花が咲きます
きになるきにするきがつかない? 小鳥もそわそわ落ち着かない
こころのなか 春うらら きみとであったから

やたら陽気で飛べちゃいそうだね
上手に仲良しでいたいよね
周波数の命ふたつ響いて ちょっぴりメランコリック
漕ぎすぎても死なないよね?
ヘロヘロ、上着ももう捨てた!

風を切る シャツのなか 青い空のつづき
生きるべく 強くなってく心が 深く息をするように唄う

見慣れた子犬のえがお いとおしくて やたら触りたい
きみのレパートリーをぜんぶ 知り尽くしたって トキめくよ
こころのなか 春うらら きみとであったから
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