カムイワッカ~湯の滝~

あなたと過ごした 三年よりも
別離(わか)れて三ヶ月(みつき)が ながすぎて
ウトロの町から バスに乗り
心のけじめを つけにきた
カムイワッカは 神の水
想い出しぶきが 肌を打つ

ホテルの灯りで 書いては破り
最後に吐息で 封をする
未練でしょうか この手紙
エゾヤマザクラが 窓に散る
カムイワッカの あの瀬音
辿れば明日(あした)が 見えますか

知床連山 遠くに見れば
涙でかすんだ 残り雪
まっ赤な夕陽に 背中を押され
うしろを向かずに 歩きます
カムイワッカの 風の中
ひとりの旅路は まだつづく
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