あの町へ帰ろう

泣きべそかいて帰った
ひとりぼっちの道
擦りむいた膝こぞう
夕げの香りがしていた

古い工場の町は
何もなかったけど
見えない何かを信じて
みんな笑っていた

砂利道も煙突も消えていったけど
夢見た頃の想いは 今も変わらないまま

帰ろうよ 帰ろうよ
あの町へ帰ろう
遠き日の温もりよ
懐かしきふるさと

会いたいな 会いたいよ
やさしいあの笑顔に
伝えたいことばかり
大切なあなたへ

揺れる地下鉄の窓に
空を探しながら
「元気ですか?」と一言
打ちかけて止めた指先

一人暮らしの部屋に
届いた荷物には
相変わらずのリンゴと
「元気ですか?」の文字

時代(とき)の流れはいつも慌ただしいけど
時代(とき)が止まったみたいな 小さな幸せがある

帰ろうよ 帰ろうよ
あの町へ帰ろう
誰だって いつだって
忘れないふるさと

ありがとう ありがとう
今度はちゃんと言おう
見守ってくれた人
大切なあなたへ

あの頃 信じてた何かは
きっと果てしない未来!

帰ろうよ 帰ろうよ
あの町へ帰ろう
遠き日の温もりよ
懐かしきふるさと

会いたいな 会いたいよ
やさしいあの笑顔に
伝えたいことばかり
大切なあなたへ
大切なあなたへ
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