郷愁おけさ

佐渡は四十九里 故郷は
こころ靡(なび)けど 近くて遠い
傷のいたみも なみだの味も
わかる女に なりました
おけさ踊りの 三味線(しゃみ)の音(ね)が
枕ぬらして 眠れない

赤い椿の 咲くころは
夢に見ていた 素敵な恋を
裏もおもても ないよに見えた
恋がせつなく 風に散る
娘ざかりは 過ぎました
都会ぐらしの 秋しぐれ

佐渡は吹雪に 昏(く)れるのか
鳥もねぐらに 帰るだろうに
来いと云(ゆ)うたとて 行かりょか佐渡へ
背伸びしてみる 遠い空
甘い夢など 見ないけど
いつか抱きたい 幸せを
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