このさよならに、愛をこめて。

「だってさ、こうなることはわかってたの」
眩んでく視界も、どうでもよくてさぁ。
繰り返す日々は 暗く滲んで、霞んでく
「惨めなあたしだったなぁ」

奪われた 理想も あたしは
捨てることさえ できなかった。

明日を待っている 希望を唄っている 君
それだけが救いだったんだ。
祈っていた 縋っていた
生きるだけで 精一杯だった。

明日を失っている 夜を壊している 君
もう飽きる程に崩れ落ちてった。
あたしの愛、見えてますか?
暗い暗い 部屋の中、
紡いだ言葉、覚えてますか。
「信じたいから」

溢れ出したこの涙は 誰にも拭われないまま
「全部、どうでもいいかなぁ」
目を閉じ 交わし合ったもの全ては
飽きれる程に もう、愛してしまったんだ。

あたしが壊れそうだ 何もかも嘘だ。
どうしようもない今だけじゃもう、わからないから。

明日を欺いている 嘯いている 君
愛しくて忘れたくなった。
数えきれない 繰り返す記憶
心臓刺す凶器になった。

明日を失っている 消えそうになっている 君
ああ、意味もない願いだったんだ。
あなたがもう、見えなくて
繋いだ手を、振り払って。
ドラマティックを、あざ笑って。
「逃げたいから」

明日を待っている 愛を込めている 君
まだ想う熱、恐れてたんだ。
奪うくらいなら もういいから
あたしを、殺してよ。

明日を裂いている 見えなくて泣いている 君
わからなくちゃ、意味もないから。
このさよならに、愛をこめて。
逃げたくて、消えたくて。
未来はもう、見えなくて。
「これがあたしだ」
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