mermaid fermata

窓に囁く空気の悪戯にも怯えてしまう夜に
暗がりを包み込むカーテンのようにそっと織る調べ

届かない光
見つめて吐息
胸を震わす孤独の tremolo 抱きしめて
同じ空へ送り出そう
溢れた露の旋律

セカイよ、君との嵐聞いていて
どこへも行けない荒れ狂う mute
大丈夫、束の間今はフェルマータ
留めた声のままでいい
天を揺らして…!

満ち引きを打ち明けず
ただ波間を漂う心の近く
水面にじっと佇む月影のような歌になってみたい

安らぎもどんな美しいシーンも
透明な身体を過ぎるだけ
僕らの中を巡るさえずりは lamentoso
…一人だったら

誰にも、眠れない闇があるだろう
どうして 問いかけてしまう慟哭に
代わって叫んで傷付いたメロディ
せめて側で祈りを抱いてますように―――

音が壊れるくらい
痛みに軋んでいる思い
変えられなくたって Ah
強く…響く…テンポに…愛に…
同化して溶けて羽を付けて飛べ!
寄り添って「Op. 」

セカイが、優しさ惜しむ瞬間も
誰もが泡と消えない mermaid
悲しみ繰り返すならトゥコーダ
夜明けまで急ごう

セカイよ、君との嵐聞いていて
どこへも行けない荒れ狂う mute
大丈夫、束の間今はフェルマータ
留めた夢がもうすぐ
今日を開くよ…―――!
幸せな今日を開くよ…―――!
×