好きだけが消えない

君の夢で 目が覚めた朝
繋いでた手が やけにリアルで
ばかみたいだ 涙がこぼれてた

借りたままの 黄色いシャツが
我がもの顔で 揺れる窓際
はじめから ここにあったみたいに

幸せな日の影が ゆっくり薄くなる
部屋のなかで
わたしだけまだ 置いてけぼりだ

寒いね、と笑いあって
冷たい手 握りあって
ぬくもりが嬉しくて
ねえ、だから

君に恋したんだ
君に恋してたんだ

流れてく時がきっと
何もかも変えていった
好きだった君は全部いないのに
好きだけが消えない
痛みだけが消えない

私だけが 君を知ってた
眠たいときに 甘えるところ
真面目ぶって 意外と抜けてるとこ

ひとりじめしていた その幼ない顔さえ
変わらないまま
いつかが誰かが 抱きしめるんだ

寒いね、と笑いあって
冷たい手 握りあって
ぬくもりが嬉しくて
ねえ、だから
君に恋したんだ
君に恋してたんだ

あんなやつって強がって
写真も全部消し去って
次の人さがしたって歩けない
好きだけじゃいけない?
期待がまだ消えない

寒いね、と笑いあって
冷たい手 握りあって
ぬくもりが嬉しくて
ねえ、どうして
君はもういないんだ
ここにはもういないんだ

愛してるって何だっけ
本当はどんな人だっけ
好きだった君は全部いないのに
好きだけが消えない
痛みだけが消えない
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