花も嵐の放浪記

啼くは 霧笛か 海鳥か
酔って眠った かの女か
枕かかえて 喫う煙草
旅の夜更けの四畳半

土地の訛りの無い言葉
店になじまぬ 薄化粧
喧嘩売るよな話しぶり
なぜか魅かれて 飲み明かす

酔って笑えば 花になり
眠りこければ あどけない
いいさ このまま 膝まくら
これも縁だと 貸してやる

逢えば別れの一幕を
重ね重ね 生きている
人に似あいの それぞれの
花も嵐の放浪記
花も嵐の放浪記
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