深海魚

突然にないた 風見鶏
時計の針は 意味をなくして 歪む

景色が見たいと 窓際に
座った君は 魚になって 泳ぐ

夢は落ちる姿を変え
今夜新しく瞼を開ける

知らない他の誰かが言った
この先には誰もいない と

夢の続きは 明日の闇
迷い込むレプリカの水槽
いつか 君に見せたい
最果ての朝 永遠に続く螺旋

夢は落ちる姿を変え
今夜新しく瞼を開ける

知らない他の誰かのように
虹色の空に 悪戯に手を伸ばし
跡形もなく 消える
×