みれんという名の港町

この花が みかんの花ね
あれが岬の 灯台なのね
お酒呑むたび 話してくれた
あなたの故郷(ふるさと) 訪ねて来たの…
ここは瀬戸内 逢いたさつのる
みれんという名の港町

はぐれ鴎(どり) 日暮れに啼(な)いて
どこへ帰るか 島影はるか
うしろ姿も 空似の人に
すがれば他人の 夕月波止場…
なみだ瀬戸内 海鳴りばかり
みれんという名の港町

呑ませてね もう少しだけ
窓の漁火 目にしみるから
旅のおわりに 誰かが歌う
あなたと覚えた 恋唄哀し…
夜の瀬戸内 女がひとり
みれんという名の港町
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