カァカァカァ

夕暮れに 帰る場所を間違えたのさ
カラス なぜ鳴くか
黒いスーツ纏った嘘は取り置き
きみに会いたくて鳴いたのさ

恋が先か
縄張り先か

紅の空に続く先のきみの元へ
羽を広げ 飛び立って行けるのは
この指先だけ

恨むなよ 帰るところ変わったとしても
カラス なぜ騒ぐ
黒いスーツで隠す皮膚の内側
こころ奪われて騒ぐのさ

帰巣本能?
餌付けが先か

碌でもない あられもない嘴は空しい
羽を広げ 彷徨いし姿は
どこか似ている…

紅の空に浮かぶ夕陽が沈む頃
住処は消え 見えず永遠に
もうどこへも帰れない
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