助平コミックス

挨拶なんか早々に済ませたなら
意識はどっか遠くへ飛んでいくんでしょう

くだらないね

値段はピンやキリまで遠く並んでて
ひとつひとつに愛憎を込めるのでしょう
会計なんか早々に済ませたいよね
逃げ道どっか考えといたよね

はやる気持ち抑えながら
私たちを捲る
少年たちの顔は赤く
笑えるよね

ところが「なんだこれは!?」思わず
叫んだ子どもたち
そこに並んでいる
歪んだ面々
子どもも騙せないような
子どもだまし
口々に漏れる文句も受け止めるわ
無邪気を踏みにじっちゃったなら謝るけど
私は淫らな表紙で君らを誘って
お金を落とすぜ
あっはっはっはっ!

今日は雨天だ
客足も少なく
晴れたら来たようだ
馬鹿面下げてまた

選ぶ気持ち危ぶまれる
「ハズレ」への警戒
懲りないよね
ここはみんな
「ハズレ」だらけ

もちろん「なんだこれは!?」
思惑的中だぜ子どもたち
小銭の落ちる音
心の折れる音
子どもも騙せないような
子どもだまし
いつまで君らひっかかるんだよ
呆れちゃうね
ほらほらまぁページを捲って消化はしようぜ少年
不埒な目つきで君らを誘って
次も騙しちゃる
なっはっはっはっ!

「最近はあいつらめっきり姿見なくなっちゃったなぁ…」
本屋には人影がない

「そろそろ卒業する頃かなぁ」
そう思ってたら
聞こえてきたのは
いつもの笑い声
やっぱりこいつらいつまでも
ずっと馬鹿なんだろなぁ
それでこそ男だぜ!
さてさてでは
ここらでまた一発かまして稼ぐとするかね
私は淫らな表紙で君らを誘ってお金を落とすぜ
あっはっはっはっはー!
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