言葉の水を濾過したい

講義室の窓際で
ロックをかけたスマホに
空模様 反射していた
淡い青も 濃い青も
比べる意味がないくらい
どんな色も 綺麗

会えなくても 会える今の世界で
ボタン一つで 何を伝えるのか
呟き次第で 誰かを傷つけ
時に癒す

言葉の水を濾過したい
何気ない一言が
棘となり 槍にもなる
たとえ偽善者と呼ばれても
後ろ指さされても
美しいものは ブレない

キャンパスの並木道で
風の音(ね)に瞳を閉じた
草木にも声がある
どこにいても どこに住んでも
どこで暮らし どこで笑っても
みんな 同じ生命(いのち)

ゼミの友達とふと語り合った
争いのない未来は 来るのか?と
小さなことでも 誰かにとっては
大きなこと

言葉の水を濾過しよう
ふと思い返したら
浮かぶあの人の笑顔
透明なその優しさが
愛の輪(サークル)になる
美しいものは 強い

言葉の水を濾過したい
何気ない一言が
棘となり 槍にもなる
たとえ偽善者と呼ばれても
後ろ指さされても
美しいものは ブレない
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