あの日と違う夏の青

照りつける陽 短い、跳ねる影
ゆれる蜃気楼
並んで笑い合いながら
過ごせていた

ひるがえるTシャツの裾
隣でなびくスカートも
いつまででもこんな風景 続いてると思ってた

あの日くれたキレイな青い石に
私はそっと願った
陽炎に手を伸ばすように優しく
あまりにも淋しげなその瞳に
気付かされ 芽生えたんだ
やっと知った、温かい恋の温度

人影ないあぜ道
日よけ程度の屋根とベンチ
錆びついた いつものバス停の看板
一人分あけて座った
きっかけが何かあるなら
キミのそばに座り直せる
そんなこと考えて

突然のどしゃ降りに目が醒めたら
キミがもういないってこと
わかってても 心が止まって冷たい
8月 空の真ん中でかじかむ
時間は私を置いて
あの日の影追い続け 空回ってる

あの日キミだけはわかっていたんだ
もうすぐいなくなること
最期まで傍にいてくれて ありがとう
あまりにも淋しげなその瞳に
気付かされ 芽生えたんだ
やっと知った、温かい恋の温度
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