三郎螢

俺もおまえも短い命
明日は何処(いずこ)の海の底
どうせ散るなら本懐遂げて
螢になって還(かえ)って来るよ
俺が来たなら甘酒くりゃれ
ほーほー螢来いほーほー螢来い
やさしく唄って下しゃんせ

母さん…いよいよお別れです
短い人生でしたが…産んでくれてありがとう
一足先に行ってます…
母さんはどうぞゆっくりゆっくり来てください
母さ~ん

さらば祖国よ愛しき人々(ひと)よ
命惜しむじゃなけれども
役に立ててよ俺いらの魂(いのち)

開聞岳(かいもんだけ)に別れを告げりゃ
涙落つるも尚(なお)意気高し
ほーほー螢来いほーほー螢来い
よくぞ還(き)たねと誉めやんせ

ほーほー螢来いほーほー螢来い
俺いらのことを忘れるな

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