ミミズ

焼けるような熱さの中で
手当たり次第もがく僕が
何て呼ばれているか知ってるかい
上手く笑えそうもないな

乾涸びるとわかっているのに
どうして僕ら足掻くんだろう
黒くなって朽ち果てるとき
悔やまないと言えるかな

ビルがいつも早足で
真反対へ歩いてく
いつから僕は僕の事
わからなくなったんだろう

不安定な僕は足下おぼつかない
泣きたいときですら誰もいやしない
薬疹の跡は、未だに治らない
食い締める歯、残る泥の味

這いつくばりながらも
切に進もうとする僕を
人はまるで全知全能のように
踏みつぶして歩いていく

尽くせば重いと言われ
離れたら冷たいと言われ
「もういい。」
スピードを上げても
赤になれば止まるんだもんな

太陽は嫌い、何も知らずに
「頑張れ。」とかいう誰かみたいだ
苦いのは嫌い、けれど、それでも
長くは続かない夢の足しにして

痛みを隠すのが強さなら
強い人なんてなれなくていい
自分を殺すのが優しさなら
優しい人なんかなれなくていいよ

不安定な僕は足下おぼつかない
泣きたいときですら誰もいやしない
茶色い傷跡、一生治らない
けど、僕は今まで生きてきたから

生きてきたんだ

浮腫んだ顔、髪で隠した
「頑張ったね。」
って...言い慣れたように
だけど、あれ、なんでかなぁ
涙、溢れて止まりゃしないや
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