Water me!

夢!追え!
億万長者に恋い焦がれ恋い焦がれ
旅に出る
夢!追え!
幻の楽園オアシスへオアシスへ
始まる
千の物語

「アラジンと魔法のランプ、シンドバッドの冒険。
今宵も語って聞かせましょう。めくるめく千の物語のその一つ」
…アリババの物語」

「シェヘラザード!」
「彼はアリババ。億万長者を夢見る、貧乏だが働き者の青年です」
「誰に話しかけてんだよ!」
「教えてくれ、シェヘラザード!幻の楽園オアシスはどこにあるんだ!」
「では今宵も語りましょう。昔々…」
「前置きが長い!三行で!」
「アラジン、魔法のランプ、魔法使い」
「行ってくる!」
「あいつ、昔から人の話ちゃんと聞かないんだよね」

「ねえねえ、お姉さん一緒に遊ばない?」
「ねえねえ、君、インステやってる?」
「お姉さんどこ行くの?」
「君かわいーね。名前なんていうの?」

「アンタ、アラジンだろ?」
「何々、ナンパ!?俺男だよ。」
「そんなわけないだろ!」
「おにーさん超イケメンだね。テンアゲすぎー!写真撮ろ!」
「早速世界観壊すな!…魔法のランプを持ってるな。」
「人違いじゃないですか」
「その関わっちゃいけない人に会った時の対応やめろ!」
「間に合ってます」
「勧誘じゃない!その魔法のランプについて教えろ!」

「…ふう。ここまではノーミスだな。」
「テンテンってやっぱ超すげーんだね。今までよりもテンポ良くね?」
「それはお前らの…当たり前だ!」
「舞台たのしーかも!みんなと一緒だからかな!」

アリババとアラジンは悪い魔法使いに騙されて
洞窟の奥深く、ランプを守護する巨大蛇の襲撃に逢う

大蛇マジヤバたん!インステ上げたら1000ええな確実じゃね?
いんすて?だから世界観(カンカン)…わー!!

ババッち
ヤバッち
わーー!
大蛇かてー、マジかてー。これやべーランプの魔人に
何とかしてもらおう俺まじ頭いー
おいおいおい!魔人の願いを簡単に使うな…

「ババッち」
「ヤバッち」
わーー!

「三つの願いを叶えてやろう。主の願いは何だ?」
「あの魔法使いと大蛇を何とかして!」
「それは二つの願いを使うことになるが、よろしいか?」
「何でもいいから早くして」
「承知した」

さあ、最後の願いは何だ
幻の楽園、オアシスに
「可愛い女の子とデートがしたい」
「おい!」
「承知した。では明日、主の家の前で待ち合わせるよう手配したぞ。」
「いえーい。魔人マジ卍」
「うぉい!」
せっかく見つけた魔法のランプだったのにー!
「てんま、どうー?」
「お前が相手だと、正直、やりやすい。」
「おれもてんまとお芝居するのたのしー」
「皆が今何を考えてるかが分かる。今までにはない感覚で芝居ができる」

「三つの願いを叶えてしまったランプの魔人は消えてしまい、
アリババは別の方法を求め、伝説の冒険者、
シンドバッドの元を訪ねるのであった」

「あんた伝説の冒険者シンドバッドだよな」
「またか。同じ名前なだけで、ボクはただの荷担ぎ。」
「嘘だろ!おい、幻の楽園について教えろ」
「そんなの知らないよ。夢見がちな若者か。」
「シンドバッドって名前のくせにー(セリフ詰まる)」
「(察して)黄金のありかなんて知らないよ」
「なっ」
「大人になりなよアリババ、幻の楽園なんてないんだよ。
一発逆転で億万長者になんかなれないんだって。真面目に働け」
「やめて!そんな正論聞きたくない」

「椋、今アドリブでつないでくれたのか」
「ボクも少しは役に立てたかな」
「始めの頃の稽古で足手まといとか言って、悪かった」
「ううん、天馬くんが沢山お芝居のこと教えてくれたから。」
「じゃあ、…これからも教えてやる」
「うん。楽しいな、夏組のお芝居」

これ、空飛ぶ絨毯なんだろ?
は?これは普通の絨毯だよ。じー
かわいそうな目で見るな!これ何でも見える象牙のメガネだろ?
いや、普通の望遠鏡でしょ。それなりに遠くは見えるけど。
これは?
普通のブレスレット
これは?
普通のリンゴ
なんなんだよ!じゃあこれは!?
これは魔法のランプだよ。見れば分かるでしょ

「!?これは魔法のランプなのかよ!」
「これが欲しいならあげるよ。
ただの普通の魔法のランプだよ?」
「普通の価値観どうなってるんだよ!まったく…」

また会ったな。三つの願いを叶えてやろう。さあ願いを言え
…幻の楽園、オアシスの在処を教えてくれ!!
なるほど『幻』の楽園オアシスか。教えてやろう
俺はオアシスにあるという伝説の黄金を手に入れる

「そんなものは存在しない」
「えっ?」
「幻なんだから存在するわけないじゃん。現実見ろよ」
「ほらアリババ。君もう20歳でしょ」
「あーあー俺は永遠の少年」
「真面目に働け」
「あいつ嘘を教えやがって」
「どうする?主の願いはあと二つだ」
「魔人、お前の力で、俺を今すぐシェヘラザードのところへ連れていけ。」
「承知した」

「真実を知ったアリババはシェヘラザードを問い詰める」
「だから誰に話してるんだって!」
「バレちゃったのね」
「何でこんな嘘ついたんだよ」
「私の物語、つまらなかった?」
「そんなこと言ってない!」
「ババっち、言い方。ヘラぴーにもきっと事情があるんだって」
「アンタはすっこんでろ」
「きびしー」

「教えろ!シェヘラザード!何行かかってもいいから」
「それでは今宵も語りましょう。愚かなシェヘラザードの身の上を」

「少しはマシになったじゃないか」
「アンタの俺様は死んでも直らないね」
「オレの演技について来いよ」
「そんだけらしくなれば、もう…大丈夫だね」

「げっ、王様のハーレムってあの?マジ最悪じゃん」
「(王のフリ)ふはは。この世の美女は皆私のハーレムに入るのだ」
「ははー。悪い王様。」
「それでヘラぴー、オアシス見つけた人としか結婚しないって」
「ずっと時間を稼いでたんだね」
「それももう終わり。さっき王の使いが来て、明日ハーレムに入れられ
ることになったわ」
「明日?」
「(王のフリ)もう待ちきれん!いいからシェヘラザードを連れてこ
い!」
「アンタなら見つけられるかもって思ったのよ。
だから、アラジンやシンドバッドの伝説を聞かせたの」
「シェヘラザードさん‥それって」

今ならわかる。咲也の言ったこと。仲間と心を一つにする。
今ならわかる。監督の言ったこと。完璧じゃないけど最高の芝居。
じいちゃん、演劇は面白いね
これがボクの、新しい夢だから
テンテンと、ゆっきーと、むっくんと、すみーと、俺で!

「千夜の物語はここで終わり。
アリババはオアシスを見つけられませんでした。
シェヘラザードは王のハーレムに嫁ぎました。
皆はそれぞれで暮らしました」
「なんでもっと早く言わないんだよ!
幻の楽園なんて嘘つかないで、もっと早く相談すれば」
「あんたにどうにかできたの?」
「それは、わからないけどさ…」
「さあ、主よ。最後の願いは何だ?」
「最後の願いでお金持ちにしてもらいなさい。
一番の望みが叶うんだから、感謝してよね」
「ババっち!」
「アリババ」
「俺の最後の願いは…
シェヘラザードが王と結婚できないようにしてくれ!」

「え?」
「承知した」
「ちょっとアリババ、最後の願いなのに」
「俺のランプなんだから俺の勝手だ」
「元は僕のだけど」
「では主。これで二人は夫婦となった」
「え!?」
「二人って」
「アリババと私?」
「そっか!結婚してれば王のハーレムには入れない!魔人あったまいー」
「こうして王との結婚を免れたシェヘラザードとアリババは結婚し、
末永く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし」
「ちょっと、それ私の役目!」

「アンタの夢は億万長者でしょ」
「…お前の寝物語がねーと、もう安眠できねーんだよ」

「沢山喋ったら喉が渇いたわ。水汲んできて、アナタ」
「なんだよ、それ!?」
「それでは今宵も語りましょう『3歳のアリババと壮大なおねしょ』」
「やめて!」
「十秒以内」
「行けばいいんだろ、行けば!…早まったかな」
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