春待ち草

あれからどうして いたのかと
聞けばおまえの まつ毛が濡れる
淡雪舞い散る ガラス越し
時がやさしく 昔に戻す
春待ち草が あの部屋に
薄むらさきに 開く季節(とき)だね

幸せならば それでいい
いつもわがまま 泣かせてばかり
忘れたことなど なかったと
口に出せない 二年の月日
春待ち草は 冬を越え
風にそよいで 誰か待つ花

素顔のままでも きれいだよ
髪もほのかに おまえの匂い
夢より大事な 愛ひとつ
胸に抱きたい 離しはしない
春待ち草の ふたりなら
北の果てにも 咲いてみないか
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