銀河図書館

三桁と四文字の空を見上げてる
夜空の果ての本棚の国の中

何回も書いては消えていった言葉
真っ白な宇宙に尾を描いたほうき星

空を割いて線を書いた
それは嘘みたいに美しく

溢れた文字 夜空の一頁
この手が今触れる物語
消えてしまう 朝がくるのならば
世界を満たした言葉を全部
光を全部

図書館の銀河から逆さまに落ちた
少女がやがて恋を知るストーリー

祈るように 揺れるように
誰もいない夜を紡いで

題名のない 夜空の一頁
瞳の中焼きついた景色
言葉の海 有り余る奇跡の中で

溢れた文字 夜空の一頁
この手が今触れる物語
夜がいま明けてゆくよ、だけど
世界を満たした言葉を全部

大きな大きな図書館で、女の子が本を読んでいました

そこはとても静かな場所
だれもいない銀河の果てで
女の子は、本を読んでいました

女の子は寂しくなんてありません
本を開けばそこには、たくさんの物語がありました

しかし、ある日大きな嵐が来て、
女の子は、知らない星へと落とされてしまったのです

目を覚ますと、そこは四角い空の不気味な街
女の子は、怖くて怖くて仕方ありませんでした

そこへ一人の人がやってきて、本を手渡してこう言いました
「さぁ、君の物語を聞かせて!」

本を読み始めると、たくさんの人がやってきました
わくわく、どきどきしながらみんな物語に夢中でした

「めでたしめでたし」
みんなは笑顔になって、四角い空にも星がきらめきだすのでした

本を渡した誰かが女の子の前にやってきて言いました
「素敵な物語をありがとう。君をずっとずっと、待っていたんだ!」

女の子はどうしてか、顔を真っ赤にしながら、笑いました。

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