moonlight

夜の月に照らされてる
猫にこんにちは でもなんかそっけなくて
横断歩道 赤色の向こう側
僕を急かすんだ早く行かないとって

夜の散歩道 独りで体操座り
まるで世界がループしているみたいだ
信号色が青に変わったのに
なんだか気だるくって動けない午前一時

目を閉じても入り込んでくる光
チカチカと疎っ惜(うっとう)しくて
ロウソクの火を消すように
息をそっと吸ってはいた

灯りを消して 暗闇の世界へ
街をさらうよ 君をさらうよ
握った細い腕 切れないように
離さないように
解けてしまわないように

灯りがなくなった世界には
安心は少しだけどまた不安になるから
なんでもない約束も忘れないように
魔法のように解けないように

二人で追いかけてきたはずの明日は
今は一人で追いかけてる
溶けないように大切に大切に
何度でも掛け直す 魔法

伝えたい思いが募っていくまま
ひとつも減らないや 減ってくれないや
抱きしめたいんだ この腕で 時を流すよ

真っ暗な雲が白んでいく
瞼の裏側も白んでいく
魔法が少しづつ溶けてゆく
力んだ瞼が開いてゆく

暗闇を照らし出す 太陽が昇りだす
涙が出るよ ポロポロ出るよ
あまりに綺麗だ 怖いくらいに綺麗だ
明かりが点る
星に願いを 今に願いを
どうかあなたが どうか僕が
今も独りで 追いかけてるよ
明日という星
今という星
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